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医療保険の入院支払限度日数の概要

 

医療保険に入ると、入院の際に支払われる入院給付金というのがあります。

一般的な医療保険の場合、60日タイプや120日タイプなどの一入院の支払限度を選択するようになっています。

入院支払限度日数は保険会社によっては色々なタイプがありますが、どのプランが良いのでしょうか?

 

この場合の一入院というのはどのような状態をいうのかというと、例えばある病気で一定期間入院し、退院したとしますが、また3ヵ月後に再発して再入院したとします。

その場合でも、同じ病気なので一入院とみなします。

そして、前回の入院した日数と、再発して再入院した入院日数の合計に対して、入院給付金が支払われます。

 

しかし、一度の入院と退院から、また次の再入院までの期間が180日以上開いていれば、同じ病気だとしても新たな入院として、支払限度日数まで保険金を受け取ることができます。

 

そして、もし前回入院したのとは医学的に重要な関連がない病気や怪我の場合は、たとえ180日以上開いていなくても別の入院とみなされ、支払限度日数まで保険金を受け取ることができます。

ちなみに、退院翌日から180日以上経過という風にカウントします。


 

では、実際に60日プランと120日プランが選択できる場合、どちらに入った方がいいのでしょうか?

120日までカバーできればそれに越したことはありませんが、60日タイプに比べて当然保険料が高くついてしまいますよね。

 

現在の医療事情等を考えると、大半の病気でそこまで入院日数が長期化するケースは減少傾向にあるといわれております。

 

 

疾患ごとの入院日数の平均はどのくらい?どの病気が特に長引くの?
 

前述の通り、大抵の病気なら60日タイプでカバーできるといわれております。

ただしどの病気でもお年寄りになればなるほど入院日数が伸びる傾向があります。

 

心疾患では、平均で24日、胃の悪性新生物では平均で26日、肝疾患では29日、糖尿病では38日、高血圧性疾患では45日、となります。

 

上記の通り、疾患では平均で60日を上回るようなのは、そう多くはありませんでした。

 

でも60日を超えてしまう疾患ももちろんあります。

脳血管疾患、血管性及び詳細不明の認知症は、平均入院日数が長期となります。

 

脳血管疾患が平均で104日、血管性及び詳細不明の認知症が平均で327日です。

もちろん、必ずしもこの病気になると決まったわけではありません。

どの病気になるか、ならないかなんて誰にも予測できません。

 

なので、どの保険プランに入るかは貯蓄と月々の捻出できる保険料とのバランスから考えて決める必要があります。

 

平均入院日数って減少傾向にあるの?

 

ところで平均入院日数は、平成2年を境に減少傾向にあります。

平成2年をピークに、20年以上もずっと減少傾向が続いていて、平成23年の時点で平成2年の平均入院日数よりも12日も減少しています。
 

これは、国が医療費削減するために、患者を長く入院させておくよりも、早く患者を治して退院させた方が病院の利益が増えるような政策誘導を取ったからだといわれています。

 

それまでは、患者を長く入院生活に留めておいた方が、病院が儲かるという仕組みでしたが、それだと医療費が高くなってしまうので、医療費削減のためそのような政策がとられたのだといいます。

 

そのような傾向から言っても、60日で充分と考える人は少なくありません。

 

保険はいざという時のために手厚く備えておきたいものですが、月々の保険料が家計を圧迫して日々の生活が大変になってしまっては本末転倒です。

いざというとき、貯蓄の中からどのくらい医療費に充てられるか、そしてどのくらい保険給付金があれば助かるかを計算し、ご自身に即した無駄のない保険に入るようにしましょう。