先進医療とは
みなさんはテレビ番組や雑誌などでよく聞かれる先進医療がどのようなものかご存知でしょうか。
今回は先進医療について詳しく見ていきたいと思います。
先進医療は簡単に説明すると、厚生労働省が定める高度な技術を用いた治療のことです。
大学病院などで研究・開発された最新医療技術のうち、安全性と治療効果が確認され将来的に保険診療へ導入評価されるものとして、厚生労働大臣が認めた技術を言います。
技術料が健康保険の対象にならないので、全額自己負担となる為、診療報酬がとても高額になります。
先進医療の種類は外科療法や放射線療法、移植、再生療法の他に抗がん薬などの薬物療法、免疫療法など様々な治療法があります。
平成28年8月1日現在で約100種類あるそうです。
先進医療の費用は一般医療と比べるとその技術や治療効果は高いですが、技術料が非常に高く健康保険適用外の為、その治療費用は全額自己負担になります。
しかし、通常の治療と共通する部分(診察、検査、投薬、入院料)については健康保険が適用できます。
ただし、先進医療についてかかる技術料は先進医療の種類や病院によっても異なるようです。
その為、先進医療の種類によっては数千円、数万円のものもあれば何百万円するものもあります。
重粒子線治療とは
重粒子線治療は放射線治療の一つの方法で、炭素イオンを加速器で光速の約70%まで加速してがんの巣に狙いをしぼり照射する先進医療です。
従来の放射線治療で使用されるX線やγ線ではがんに対して体外から照射すると身体の表面近くで放射線量が最大になり、そのあとは次第に減少していき身体の深いところにあるがんの巣に十分なダメージを与えることができなかったのです。
一方、重粒子線治療は身体の表面では放射線線量が弱く、がんの巣に到達する頃には放射線線量がピークになるといった特性をもっています。
その為、ピンポイントでがんを狙い打ちすることができます。
がんの巣に十分なダメージを与えることができるのです。
なおかつ、正常細胞へのダメージは最小限に抑えることが可能です。
副作用は少なく、身体を切らずに済むので通院でがんを治療することもできます。
さらには骨肉腫など従来の放射線治療では効きにくいがんや、複雑な場所にあるため手術が困難ながんにも治療できるのです。
先進医療特約は付加したほうが良い?
ご自身やご家族がもし先進医療をうけることになり、その費用が何百万円もかかることになったらどうでしょう。
お金が用意できないことで先進医療を諦めるのは辛いことでしょう。
そんなときの備えに最適なのが、先進医療特約です。
先進医療特約はその名の通り先進医療を受けた時にその技術料を保障する特約です。
医療保険やがん保険はこの特約があるのが一般的です。
しかし保障内容は保険会社で異なりますので選び方のポイントをまとめてみました。
一つ目は通算限度額です。
保険金額は技術料の実費であることは各社共通なのですが、通算限度額は1,000万円、2,000万円などがあります。
がん保険は2,000万円が多いようです。
二つ目は技術料以外の保障です。
技術料以外の実費に先進医療をうける医療機関への交通費や、宿泊代にも使える一時金の保障がついている保険もあります。
ただ技術料以外の保障がついている保険商品はまだ少なく、保障があってもそれほど高額ではないのでかかった費用の全部を補えるわけではないでしょう。
三つ目は保障期間です。
終身保障と、10年ごとに更新していく保険もあります。
終身保障は保険料はずっと変わりません。
10年ごとに更新していく商品の場合は保険料が変わる可能性があります。
四つ目は保険金の給付方法です。
医療機関の請求書をもって支払う保険会社と領収書がある場合は支払う保険会社があります。
立て替えが必要か必要ではないかの違いになります。
上記の内容に加えて、我が国の死亡原因の三大要因でもあるがんに備える意味でも、先進医療特約は考えておくべきだと思います。